インスタ女王 渡辺直美はなぜアメリカで人気なのか?

GAPのグローバルキャンペーンCMに出演し、ますます世界規模の活躍が期待される渡辺直美(30)。

 この分では大騒ぎして渡米したピースの綾部祐二(40)よりも、アメリカでの成功は早そう?

 さて、現地アメリカで我らがNaomi Watanabeはどのような存在として捉えられているのでしょうか?

◆注目されているのは“体型”と“ファッションセンス”

 日本では女芸人のイメージが強く、また、7700万のフォロワーを誇るインスタ女王としても知られている渡辺。

 大手新聞だけでなく、『ピープル People』や『E! オンライン E! Online』『リファイナリー29 Refinery 29』と、この1年間で彼女を取り上げた欧米メディアを数えればキリがなく、彼女への注目度は海の向こうでも高いのです!

 

 しかし、どのメディアも「日本のビヨンセとして知られているコメディアン」と導入部分で紹介はしているものの、彼女の芸人としての才能にはあまり言及していないのが、日本人としてはちょっと寂しいところ。

 その代わりに取り上げられているのは、その“ぽっちゃり体型”と“ファッションセンス”です。

 昨年デカデカと彼女のことを記事にした『ワシントンポスト Washington Post』は、40代の肥満女性の割合が3%とアメリカの34.9%に比べて極端に少ない“痩せ型ニッポン”において、ぽっちゃり体型でも物怖じせず、逆にそれを武器にして戦っているところを絶賛。

 さらにファッション誌はその独特なファッションとビューティセンスに注目。

ニューヨーク・タイムズ The New York Times』でも「ファッション&スタイル」のコーナーで彼女を取り上げ、「渡辺がプロデュースするプラスサイズのファッションブランドPUNYUS(プニュズ)がアメリカに進出する日も近いようだ」と報じていました。

◆保守的な“ニッポン”からすごいインフルエンサーが現れた!

 欧米では近年、どんな体型(見た目)でも自信を持って力強く生きようという「ボディポジティブ・ムーブメント」がSNSを中心に盛んになっています(ハッシュタグ #bopo)。

 アメリカにはぽっちゃりモデルがたくさんいますし、最近ではフォトショップを使わずにセルライトやシワの浮き出た肌をそのまま露出するハリウッド女優も出てきました。

 そこに上手くハマったのが保守的なイメージの強い「日本人」だったのですから注目されるはずです!

 日本がアメリカでどんな風に見られているかというと……?

「日本は大多数のアパレルショップでフリーサイズ(Mサイズ)しか売っていない国であり、政府認定でメタボ検診を実施する国」「女は家事に専念し、仕事はしないのが理想的」(『ワシントンポスト Washington Post』より)…とさんざんな言われよう。

 Lサイズ以上の洋服を着る女子が多いアメリカにとって日本のファッション市場のあり方は“あり得ない”し、メタボ診断されたら特定の保健指導が施される“恐ろしい国”。男女の賃金や処遇の格差で揺れるアメリカは、日本はかなり時代遅れな考え方を持つ国と見ているのですね。

 そんな日本で、プラスサイズのファッションブランド「PUNYUS(プニュズ)」を立ち上げ、ぽっちゃり女子のため、そして何より自分のためにがんばっている渡辺直美をアメリカ人は、“尊敬に値するインフルエンサー”と認識しているよう。

 今月掲載された『ヴォーグ Vogue』UK版のインタビュー記事でも、彼女の「ステレオタイプな日本女性のイメージを壊していきたい」という発言が一番話題となっていました。

 自己主張することを恐れず、国内外問わず未だ根強く残る古臭い日本女子のイメージをぶっ壊してくれそうなNaomi Watanabe。本格的なアメリカ進出はいつになるのか? 注目したいですね。